初級編    上級編    上級編”旧作”    ”ヒモと連環”

 私がこの知恵の輪の原型となる二段の知恵の輪 ”ハート” に出会ったのは、1970年頃で二十代でした。針金でコピーを作り一段増やして三段にしました。実際に解けるかどうかは分からなかったのですが、試行錯誤をくり返して解くことが出来ました。
 更に一段づつ増やして五段の物まで作り研究した結果、物理的にはある必須の条件を満たす物を作らなければならない為、すぐに巨大な物になり限界がありますが、論理的には何段に増やしても解けることが分かりました。上部と下部の写真は必須の条件を満たしています。
 上の写真は1970年頃に作り、忘れないために一個だけ保存していたもので、下部の写真は今回公開に併せて作った物です。N段に入れる最少の手数は、2N+1-(N+2) で求めることが出来ます。
 私が七段の知恵の輪にしたのは、全体の大きさや解く時間や知恵の輪の本質が分かるなど理想の段数と考えたからで完成型だと思っています。1970年頃に七段の知恵の輪を作り、1976年に実用新案を出願し、その後放置し長い間忘れていました。私自身は知恵の輪には、あまり興味は無かったです。
 2011年3月にインターネットを始めた時、この知恵の輪と同型の物が無いか調べましたが、一段と二段の ”ハート” しか見つかりませんでした。そして ”九連環” と言う有名な知恵の輪がある事を初めて知りました。基本原理は同じですが構造の違いから、難易度は ”セブン” よりかなり低いと思われます。
 1970年頃に完成していたのに、今だに皆さんに知られていないのは残念です。解法を数学的に解析された方は誰もいないと思います。頭がよく遊び心のある数学者の先生に期待しています。
 私は実際の操作のなかで、規則的な数列を発見し三段以上の操作の中に七手から成る繰り返しのパターン(七段の知恵の輪で三十一回)がある事に気づきました。そこで私はこの知恵の輪を ”セブン” と名前を付け、ここに発表しました。
 興味をもたれた方は、まず三、四段の物を写真を参考に自作してお試しください。その後五段、六段と増やしていくのが最良の方法だと思います。必要に応じて増やさないと遊んでいる部分に邪魔され易くなります。
 九連環を初見で解けた人は多く居るようですが、”七段のセブン” を初見で解くのは不可能だと思います。一段ずつ階段を上がる様に努力すれば誰にでも出来ます。特に三段目、四段目が重要で、ここから論理性が見えてきます。その結果 ”ハート” が迷路や狭路系の知恵の輪ではなく、実は論理的な物だった事が分かります。
 この知恵の輪は私の創作では無く、古典の中の古典とも言える ”ハート” を進化させた物で私は解き方を考えました。全部が変形出来ない金属で出来ていながら論理的に何段にしても解けるのは、連環側を凹型の中に ”入れ子状態(Nesting)” として二段づつ取り込む事が出来るからです。これを私は ”入れ子の法則” としました。
 ”セブン” は ”九連環” より奥が深く優れた知恵の輪ですが、まだ理解できた方は少ないと思っています。私は高齢になったのでこのHPをいつまで続けられるかわかりません。興味のある方は今のうちにダウンロードして置いてください。


見て頂き有難う御座いました。

初公開日: 2011年06月30日
最終更新日: 2022年06月16日